審査員紹介
審査委員長

ドゥヴィーニュ仁央

編集者・ライター
【プロフィール】
1977年函館生まれ。大学卒業後は花屋、小学校の教員を経て、現在はフリーの編集者・ライターとして活動。書き仕事のほか、2007年にフリーペーパーとしてスタートした『WG』(現在はWEB上でのブログ更新がメイン)と2013年2月に立ち上げた『ジユウダイ!』というウェブサイトの2つを自由研究的に継続中。IMPROVIDE Co.,Ltdの取り組み「madebyhumans」では、会社がコレクションするアート作品のコーディネートも手掛ける。
【コメント】
昨年、TGR開幕前のあいさつに、「子どもから大人まで楽しむことのできる人形劇もあれば、コメディーもドラマも実験的な作品も、とにかくさまざまな作品がエントリーするTGR。この多種多様な作品を前にして、『一番おもしろい』と言う時の『おもしろさ』とは何だろう?と、この一年ずっと考えてきました」と書きました。何を基準(あるいは狙い)とするかで、推す作品が多少変わるからです(自分の場合)。
でも、審査員として関わるのも今年で最後なので、今回はもうシンプルに、自分のサイト『ジユウダイ!』で紹介したいかどうか、の一点で選ぼうと思います。
この作品は再演したらぜひ紹介したい、この劇団の次回作はぜひ紹介したい、と思えるものに出会えたらいいなと思っています。
審査委員

本間 恵

司書
【プロフィール】
非常勤司書。遠い高校時代は演劇部。友人にはプロになった俳優、演出家、照明家、舞台美術家などいるがこちらは観る側となり、ずっと図書館に関わる仕事に従事。2009年、映画『海炭市叙景』製作実行委員会、2010年、同「北海道応援団」に参加。函館出身の原作者、佐藤泰志の全小説復刊の夢が叶う。2013年9月、公開句会•東京マッハvol.8をコンカリーニョに誘致。『札幌マッハ 北北東に越境せよ』のプロデューサーをつとめる。
【コメント】
今一度、私の観劇ポイントは何だろうと考えました。
劇場で言葉を、あるいは言葉にできないものを、頼まれもしないのになぜヒトは伝えようとするのか?
明確な答えがみつからなくても、この「なぜ?」に取り組むヒト達に私は希望を感じます。
なのできっと作品の完成度より、途上の精一杯、一生懸命、が伝わった舞台を推すと思います。
TGR審査員最後の今年、私も精一杯つとめさせていただきます。

有田 英宗

清田区演劇のつどい事務局長
【プロフィール】
「清田区演劇のつどい」実行委員会事務局長。「清田区演劇のつどい」は身近な場所で演劇を楽しもう、家族でお芝居を見てもらおうと区民ら有志で実行委員会が2004年にスタート。第1回公演は2005年、清田区民センターでTPS(現、札幌座)の「亀、もしくは・・・。」を上演しました。以来、ほぼ毎年1回、清田区民センターで上演をかさね定着してきました。9回目の今年は8月31日、札幌座の「瀕死の王さま」を上演し好評でした。NPO法人札幌座くらぶ理事長。
【コメント】
万物の霊長の礎石は「教育」と「教養」です。
先日、謎かけでその二つは老境の生活にとっても大切なこと、と教えてもらいました。その心は「今日行く」(所)と「今日用」(今日の用事)を持ちなさい、ということでした。老人閑居すべからず。
11月、芝居三昧、教育と教養の日々が続きます。亦た楽しからずや!
さて、私が見たい演劇は、虚構の出来映えが世界の真実に迫るものです。
しかし、世界とは大言壮語に非ず。神は細部に宿ります。
ディテールと宇宙の呼び合う声が聴こえてくる演劇が好きです。

加納 尚明

一般社団法人プロジェクトデザインセンター代表理事
【プロフィール】
1961年京都生まれ。企業の社会貢献活動のお手伝いやソーシャルビジネスの支援をしている一般社団法人プロジェクトデザインセンター代表理事と障害者の社会参加、就労支援をしているNPO法人札幌チャレンジド理事長を兼務。2008年4月から3年間、任期付職員として札幌市市民まちづくり局市民自治推進室市民活動協働推進担当課長として市民活動団体の育成に従事。様々な分野のNPOと交流がある。観劇歴は約15年。2013年3月、多くの市民活動の仲間と共に「イシノマキにいた時間 札幌公演(再演)」の実行委員会を立ち上げ、約620人のお客さまと感動を共有した。趣味はマラソン。毎年、北海道マラソンを走ることを楽しみにしている。
【コメント】
昨年は、「お代は観てのお帰りに!」をテーマに、私のお代を全作品につけさせていただきました。きっと付いたお代にガッカリしたり、腹立たしく思った関係者の方もおられたと思います。なぜお代にこだわったかを改めてお話します。
演劇の世界で働きたい!演劇で飯を食べていきたい!と思っている人はたくさんおられるのではないでしょうか?夢や目標を持ち、そこに向かっていくことは素晴らしいことだと思います。その夢を実現させる人が一人でも増えて欲しい、応援したいとの想いでお代をつけさせていただきました。芸術文化をお金の価値で計る、値付けすることはほんとうに難しいことです。人によって価値観が違うから芸術文化を楽しむおもしろさ、価値があるのだと思います。一方で、産業として成立、発展しないと多くの人の仕事にはなりません。みなさんが創る演劇にお客さまがお金を払って観てもらえることが原点です。そして、演劇は芸術文化ですが、非日常を楽しむエンターテイメントでもあります。なので、創り手のみなさんは、エンターテイメントの分野で競っているのです。例えば、2,000円のお金を持っている人が、カラオケボックスに行くのか?映画を観るのか?札幌ドームのファイターズ戦を観るのか?キタラのコンサートに行くのか?演劇を観るのか?世の中にはたくさんのライバルがいるのです。
演劇にしかないものは何か?自分たちはどうお客さまを満足させられるのか?また来たいと思っていただけるのか?エンターテイメントとしての“感動”が無ければ、リピーターは増えていかないでしょう。脚本、演出、役者、音楽、照明、美術など演劇を構成する全ての要素によって“感動”を生み出せるかが勝負です。

演劇が産業として成長していくことを願って、今年も私の「お代」をつけることで審査にさせていただきます。一観客として、審査員として劇団との真剣勝負を楽しみにしています。

浅野目 輝頼

札幌えんかん元事務局長
【プロフィール】
1976年2月、岩見沢市に「岩見沢演劇を観る会」を発足し、非専従・事務局長となる。会員拡大で2ステージめざし、1984年7月に脱サラして、専従事務局長となる。1988年12月、美唄市にも演劇鑑賞会を発足させ二市にまたがる団体になり、その名称を「演劇を観る会いわみざわ・びばい」に改称。1991年1月、「札幌えんかん」(当時、札幌演劇鑑賞協会)と合併し、札幌の事務局に移籍。「札幌中央演劇鑑賞会」の事務局長や、その後改称の「演劇鑑賞協会・北座」の事務局長を歴任。2002年1月に法人格を取得し、現在の「NPO法人札幌えんかん」に改称、専務理事・事務局長に就任。特定非営利活動法人演劇鑑賞会北座( 通称:NPO法人札幌えんかん)・元事務局長。今年5月の定期総会を機に「札幌えんかん」を定年退職し、事務局長も退任したばかり。現在は( 昨年末に「岩見沢演劇鑑賞会」が解散したので)、 『居住地の岩見沢市で年1~2回でもいいので演劇の公演(一般公演)を行いたい』と準備中。
【コメント】
今年から審査委員になりました。よろしくお願いします。札幌を中心に道内で活動している演劇人の皆さんに敬意を表します。長い間、東京のプロの劇団を中心に観劇してきましたが、このたびは地元の皆さんの舞台を数多く観劇する機会に恵まれますので、私にとって、一つ一つの舞台が新鮮に受け止められるのではないかと期待しています。皆さんの中には、プロを目指す人たちもいるかと思いますが、アマであってもプロに負けない強みを秘めているはずです。その力を発揮してほしいと思います。皆さんもご承知のとおり「演劇は、総合舞台芸術」なので、私は、脚本・演出・演技だけでなく、舞台美術・照明・音響などの効果も評価の基準にさせていただきたいと思います。たくさんの作品を観劇することになるので、ノミネートにあたっては、私にとって心に残る舞台であるかどうか、また、創る側の真摯に取り組んでいる姿勢に共鳴できたかどうかが、その選択視になるかと思います。観客席の反応も楽しみながら観劇させていただきます。

岩﨑 真紀

ライター
【プロフィール】
広報誌・情報誌などの企画・編集、取材・執筆に携わるフリーランスのライター。ジャンルは問わないが特に農業分野に強い。2006年以降、北海道文化財団主催の演出家養成講座・脚本家養成講座などの業務に関わる。また、来道した演出家・脚本家のインタビュー記事を作成。季刊誌『ホッカイドウマガジン KAI』で食・農分野の記事、およびコラム「ステージ」を担当。北海道農業ジャーナリストの会所属、絵本・児童文学研究センター正会員。
【コメント】
今年から審査員を拝命しました。どうぞよろしくお願いいたします。
「脚本家は何を起点として書き始め、どこをめざしたか」「演出家は脚本をどう読み、どのような世界を創出しようとしているか」「役者は与えられたセリフを超えて、どのようなリアルを出現させたか」
観劇中には上記のような点を感じ取ろうとしていることが多いです。けれどもそのような客観的視線を吹き飛ばし、不完全であろうとも強い力で作品世界に引きずり込んでラストまで連れていってくれる、それこそが優れた作品なのかもしれません。
「2014-冬」「2014-夏」と、札幌演劇シーズンのHP上の企画「ゲキカン!」で演劇の感想を書かせていただき、作品を評価することは大変難しいと感じています。審査は大任ですが、誠実に作品に向き合いたいと思います。

藤村 智子

札幌劇場連絡会会長
【プロフィール】
札幌市芸術文化財団(教育文化会館)、北海道文化財団コーディネーターを経て、現在同財団理事。教文在職当時に劇場連絡会が発足し、これを契機に地元の演劇を見る機会が多くなりました。劇場祭審査員は2006年から3年間経験し、今回は2度目となります。
【コメント】
札幌劇場祭は今年で9年目を迎えます。この9年間、参加劇団の作品は着実に成長してきたと思います。演劇は総合芸術だとつくづく思います。脚本、演出、演技、美術、音響、照明、衣装等々、そして劇場に入った時の空気に至るまで、優れた作品の多くはそのどれもが魅力的に作られています。今回は舞台の隅々までどれほど意欲的な創意に満ちた作品になっているか、そこを見たいと思います。そして「演劇は面白い」と見る人の胸に刻み込まれるような舞台に出会いたいと思っています。