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札幌舞台芸術賞
審査委員 講評&メッセージ④

今回は審査委員長の藤村智子氏
(北海道文化財団コーディネーター)の講評&メッセージです。

以下、藤村氏からいただいた原稿です。
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「札幌劇場祭2008 エントリー作品を見て」

演劇が漂流しているのではないか。
「札幌劇場祭2008」を終えて、ふとそんな感慨が胸をよぎりました。
目標とする港が深い霧の中にあって見えてこない。
現在の日本の閉塞感とどこか符合するような状況といえばいいでしょうか。

今年は3年目にして初めて大賞無しとなりました。
授賞式での講評にありました通り、どの劇団も本当に一生懸命劇作りに取り組んだということは伝わってきました。
しかしそれが作品の内容を深め、観客の心に響く普遍性を持った表現に至っていない、というのが全体を通した印象でした。

面倒な理屈は抜きにして「自分達が楽しければいい」というのも劇作りの1つのスタイルかもしれませんが(あるいはそう思っていないのかもしれませんが)、「自分達が面白い」と思うものを他者にいかに伝えるのか、つまり自分達の劇作りの手法を客観視してみる不断の努力が必要ではないでしょうか。

また、ゲーム、漫画などの影響かと思われる作品もいくつか見受けられました。
ゲームや漫画はそれぞれ十分に練られて、いかに多くの人を惹きつけるかを研究して商品になっていることと思います。ストーリー展開だけをなぞっても、見る人を楽しませるものにはなりにくいでしょう。

登場人物、状況設定、時代背景など、もう少し掘り下げることで作品の内容が深みを増してくると思うものもありました。

こうした中で、大賞は逃したものの特別賞を受賞した団体・個人の方々は演劇が人々に何かを届けることができる、
そんな可能性を感じさせる力があったと思います。

優れた作家は優れた読書家でもあるように、劇作りも同じことだろうと思います。
良い舞台をたくさん見て、時には優れた脚本家の作品を使って劇を作ってみることは、きっと様々な収穫があることと思います。

札幌で演劇を続けていくことは決して容易なことではありません。
しかしだからこそこの状況から何を見て、求め、表現するのか、その志を劇作りに反映してほしいと願っています。

勝手な所感を述べましたが、劇場祭に参加された劇団の皆様、運営に当たられた劇場連絡会の皆様、お疲れ様でした。そして有難うございました。

(藤村智子)

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